そんなお悩みにお答えします。
結論:コンサルティングファームでは企業がどうすれば成長するか、成功するかということを考え抜き解決策を提案することに加え、最近では特に自らが提案した戦略を実行・導入する責務を負うケースが多いです。一方でシンクタンクでは、政治・経済・社会などに関する各分野の専門家が実施した調査や研究結果をもとに国や地方自治体の政策に対する提言を行います。
経産省の委託調査報告書で実際に経産省がコンサルティングファーム・シンクタンクに依頼した案件の報告書が無料公開されていますので、コンサルやシンクタンクへの転職を考えている方は是非参考にしてみてください。
本記事の内容
- コンサルとシンクタンクの違い
- コンサルとシンクタンクへ転職する際におすすめのエージェント
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- コンサルティングファーム9社の面接に進み、通過率78%
- シンクタンク・コンサルティングファームともに選考経験有
- ドイツ勤務、外資系メーカーへの転職を経て、現在は外資系コンサルティングファームでビジネスコンサルタント職に従事
この記事は筆者の体験談に加え、転職エージェント2社や他サイトからの情報、及び以下の書籍を参考し執筆しています。
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
コンサルとシンクタンクの違い
コンサルとシンクタンクはどちらも専門領域で知識と経験を武器に問題解決を行うのがおもな仕事ですが、そんな中でも、クライアントや求められるスキルなどそれぞれに特徴があります。
しかし近年ではシンクタンクが業務領域をコンサルのそれに広げてきているため、その差が徐々に縮小されているようです。
シンクタンクがコンサルティングを実施している背景を理解するためには、シンクタンクの成り立ちを理解する必要があります。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングにてまとめられていましたので、ご紹介します。
1960年代後半、高度経済成長期の陰りとともに様々な社会問題が発生し、「行政以外に政策提言や政策研究をできる期間」が必要とされ、シンクタンクが誕生することになります。具体的には、1965年の野村総合研究所、1970年の三菱総合研究所等です。はじめは民間企業をクライアントの中心としたシンクタンクがメインでした。しかしながら1973年のオイルショックを機に日本経済は不況に陥り、民間企業を中心としたシンクタンクは下火となり、官公庁への依存度が高まります。その後も1度シンクタンク設立ブームが訪れますが(1980年代後半)、1990年代はじめのバブル崩壊により、シンクタンクはこれまでよりも経営の安定化を必要とされます。1度は官公庁への依存度が高まったシンクタンクでしたが、経営の安定化という目的を果たすべく始まったのが、民間シンクタンクを中心とした「シンクタンクのコンサルティング」という流れになります。代表的なものは野村総合研究所等です。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング
コンサルへの転職を狙うには、コンサルティング業界に強いエージェントへ登録し多角的に情報を集めましょう。
筆者も実際に以下全て登録し活用しました。どれも5分ほどで登録ができます。
コンサルティングファームの特徴
コンサルの仕事は、仮説検証に基づく戦略立案や業務・システム構想、その後の実行支援を行っていくことがメインです。
役割
クライアントである企業の経営を骨太に筋肉質にサポートするのが主な役割です。
クライアントの課題を捉え、目標を設定したり、目標に向けた戦略策定、課題解決に至るまで多方面からサポートします。
コンサルティングファームでは企業がどうすれば成長するか、成功するかということを考え抜くことに加え、最近では特に、自らが提案した戦略を実行・導入する責務を負うケースが多いです。
扱うテーマ
コンサルティングファームは課題解決のプロフェッショナルとして、企業や部門の経営課題に対して戦略・実行を検討・提示することに強みがあり、扱うテーマは実に様々です。
よって、課題解決のためのアプローチ方法や民間企業との仕事の進め方を身につけることが期待できます。
求められるスキル
クライアントの業績向上を達成するための、既存の枠組みにとらわれない発想力、クライアントを納得させるに足る論理的思考力、プロジェクトをまとめる管理力やコミュニケーション力といったものが求められます。
また、仮説検証に基づく戦略立案、業務改善、要件定義、ステークホルダー調整といったものも求められます。
シンクタンクの特徴
シンクタンクの仕事は、クライアントが中央省庁であり、主に政策立案に関する調査提案を行います。
役割
政治・経済・社会などに関する各分野の専門家がシンクタンクには集まっており、実施した調査や研究結果もとに国や地方自治体の政策に対する提言を行います。
シンクタンクの成果物は、研究内容や調査・分析した結果をレポートであることが多いです。
国や地方自治体に対して提言はしますが、実際に実施するまでのサポートは実施されないことが多いとされています。
扱うテーマ
シンクタンクは研究機関という性質が強いため、ある事柄に関する調査・研究やデータ収集といった案件が大多数を占めます。
よって、大規模なテーマや先進的な領域に対する調査方法、レポートのまとめ方といったスキルを身につけることが期待できます。
日本のシンクタンクでは金融・証券系のグループ会社が多く存在していますので、金融系のシステム開発に強みをもっているケースが多いです。
求められるスキル
政策立案のための調査力、政策領域への専門性が求められます。
特定の分野に関する深い知見と調査力、客観的なデータ作成、報告を行う力が重要です。
おすすめの転職エージェント
コンサルはもちろん、シンクタンクも三菱総合研究所(MRI)等のファームではケース面接が出される場合が多いです。
従い、求人案内だけではなく、きちんとケース面接対応をしてくれる転職エージェントさんを選ぶ必要があります。
特に最後の2つに関しては、どちらもご担当の方が熱心にケース面接から選考の進め方についてアドバイスくださりました。
今でも本当に感謝しています。
コンサルティングファーム、シンクタンクでの面接対策についてはこちらで纏めています。
まとめ:課題解決のプロフェッショナルとして、関わる分野や極める能力で選ぶのも一手!
どちらも専門領域で知識と経験を武器に問題解決を行うのが主な仕事である、シンクタンクとコンサルティングファームの境界は一見曖昧であり近年ではその違いがより一層少なくなってきています。
そんな中でも、仕事の役割や求められるスキルなどそれぞれに特徴があります。
両者を選ぶ際の軸の一つとして、幅広く色々な業界の戦略や実行支援に携わりたいのであればコンサル、中央省庁の政策に関わり、経済や社会に関する課題解決に従事したいでのであればしたいのであればシンクタンクへの転職を考えてみても良いかもしれません。
転職やキャリアアップに関するご相談はこちらからお気軽に連絡ください。
本記事の執筆にあたり参考にした書籍