コンサル ティングファームの面接と言えばフェルミ定理やビジネスケース面接が有名ですね。
フェルミ定理では、例えば日本全国にマンホールの数が何個あるか、日本全国に犬が何匹いるかなどを仮説をもって算出しロジカルに説明することが求められます。
ビジネスケース面接では、フェルミ定理の土台があった上でよりビジネスチックな、例えばとある文房具店の売り上げを伸ばすためにはどのような施策が必要かなどといった問いに答えるものです。
文房具店の財務諸表が提示されたり、来客数、客先層などの情報を面接官と会話をしながら入手することで、こちらも仮説をもってロジカルに説明することが求められます。
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- 海外MBA進学・2度の転職経験をもとに自身が所属する香港の団体でキャリア相談を実施
- SNSを通じてES・履歴書・職歴書・志望動機書に関するキャリアサポートを実施(20名以上)
- ドイツ勤務、外資系メーカーへの転職を経て、現在は外資系コンサルティングファームでビジネスコンサルタント職に従事
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
これまでの当社サービス利用者様からいただいた声(抜粋)はこちらをご覧ください。
無料で活用できるキャリア診断やキャリアコーチに関するサービスについてこちらで紹介しています。
良かったら覗いてみてください。
ケース面接の強化には、戦略コンサルタント・採用面接官として活躍していた講師チームが対策をしてくれるこちらのサービスがオススメです。
STRATEGY:BOOTCAMP(ストラテジーブートキャンプ)
ケース面接の練習に進む前にこちらの3冊を読んでおくとスムーズに取り組むことができます。
基本的な考え方や実践で使えるフレームワークなどは実例とともに解説されており、実際に私も大変参考にしました。
実際に面接通過された方は上記書籍に加え、こちらの書籍も読んでいたとのことです。
ケース面接の準備を徹底したい方はこちらのも参考にしてみると良いと思います。
一方で、実際に私が コンサル ティングファームの面接をして感じたことは、1発目の面接ではほとんどフェルミ定理やビジネスケース面接になることはなく、一般企業を受ける際に行われる職務経歴書に則ってその人の業務内容やその時の価値観、転職理由などを見極める面接(いわゆるビヘイビアー面接)が行われるということです。
選考フロー
- 書類選考(職歴書・経歴書・志望理由書)
- ビヘイビアー面接
- ケース面接(複数回、多いところは4、5回)
- 最終面接
- オファー面接
- 正式オファー
- 内定承諾
つまり、ケース面接の前にビヘイビアー面接の対策が必要なのです。
面接対策と並行してコンサルティング業界に強い転職エージェントに登録して企業や業界に関する情報収集をしましょう。
私が実際に利用していたのはこちらのエージェントさんです。
コンサルティングファーム面接におけるポイント
抑えておくべきポイント3つ
- 結論から話す
- 簡潔に話す
- 論理的に話す
結論から話す
これはコンサルティング業界に限ったことではありませんが、コンサルティング業界では特に重視され「結論ファースト」とも言われます。
面接官の質問に対して、結論をまず回答することを意識します。
面接の準備をすればするほど話したい内容は増えてきますが、その気持ちをぐっとこらえてまずは面接官の質問にストレートに回答しましょう。
面接官が気になったところは必ず深掘りされますので、その際に細かなことをお伝えすることで良いです。
簡潔に話す
面接官との会話で、以下に端的に発言できるかが問われます。
短い言葉でクリアに伝わるように伝え方を日々の面接練習で意識すると良いです。
これはコンサルタントになっても言われることで、限られた時間、プレゼンのスペースでクライアントにクリアに伝わる言葉を使うかは常に求められます。
論理的に話す
ロジカルシンキングはコンサルタントの代名詞ともいえます。
構造をもって自分の意思を伝えることは相手の理解を深める事にもつながりますし、何かの情報を構造的に処理することで自分の頭の整理を楽にすることもできます。
面接で論理的に話すためにはいくつかのツール・フレームワークがありますので、そちらもぜひ参考してみてください。
質問集
私は、ビヘイビアー面接で落ちてなるものかと意気込み、考え得るだけの想定問答集を作り、面接を重ねるごとにブラッシュアップを重ねました。
途中で転職エージェントさんにもチェックいただいた内容をこちらで紹介させていただきます。
あくまで私の場合ですが、ご紹介する問答集の内容を抑えた結果、9社の面接でほとんど想定外の質問は出ませんでした。
これからコンサルティングファームを目指される方の安心材料に少しでもなれば幸いです。
実際は想定質問とそれに対する回答を作りこんでいますが私個人に特化しすぎた内容を含むため、なるべく汎用性の高い想定質問の掲載に留めたいと思います。
個人に特化した内容含め想定問答集に興味がある方は、お気軽に私までお問い合わせください。
絶対聞かれる、マストで準備が必要な質問
- 自己紹介
- 業界への志望理由
- 企業への志望理由(なぜ他社ではなくXX社か)
- XX社に入って実現したいこと
- 自身の強み
- コンサルタントとして達成したいこと
- 挫折経験(今までのどんな壁にぶつかり、その様に乗り越え結果を出したのか)
- コンサルタントになって得たいものは何か
- コンサルタントに求めれれるものは何だと考えているか
- 5年後、10年後、15年後のキャリアビジョン
面接での受け答え練習と同時並行して、コンサルの業界研究も進めましょう。
業界全体はもちろん主要ファームについて理解するにはこの本がオススメです。
私はこの本を読んで働く姿や企業の特徴がより明確になりました。
最新コンサルティング業界大研究【第7版】 (業界大研究シリーズ)
あなたに関する質問
- 自己PRと志望動機を1分程度で(英語)
- モットー
- 自身の弱み
- 辛い経験と辛い時にどのように自身をマネジするか
- 苦手なことを克服しなければならないとき、あなたならどのように行動するか
- 働く上で意識していること
- 他の人からあなたはどのような人だと言われるか
- 一緒に働きたくない人はどのような人か
- 最近印象に残った本
- どの様に自己改革・組織改革を促すか
これまでのキャリアに関する質問
- これまでの業務内容
- 苦労したこと(これまでの業務内容に関する深掘り質問)
- プロジェクトをリードする上で意識していたこと
- 前職で結果を出したエピソード
- なぜそのような結果を出せたと考えるか(前職での結果に関する深掘り質問)
- 新たなシステムなどを導入した経験はあるか
- なぜ新卒でXX業界、XX社を選択したのか
- 前職において俯瞰した経営視点でどのような課題を解決する必要があると考えたか
- チーム内で問題が起きた時にはどう考えどう行動しているか
- これまでクライアントとどのような信頼関係を築いてきたか
- 理不尽な経験をしたことがあるか
- 前職企業の経営課題は(会社レベル・事業部レベルで)
- 当時担当していたクライアントの経営課題は
- 競合他社は今後どのようにするべきと考えるか
- 前職で何を得たか
今後のキャリアに関する質問
- 今後のキャリアプラン
- コンサル になるためにあなたに足りない要素とそれをどう埋めようとしているか
- コンサル のバリューとは何だと考えているか
- なぜ事業会社の企画部門ではなく、コンサルティングファームか
- コンサル ってアドバイザー的にとらわれるかもしれないが、この点についてはどう思うか
- あなたが志望していない業界の案件にアサインされることもあるがやれるか
- CoachはするがTeachはしない、セルフスターターとしてやっていけるか
- 泥臭いこともやっていけるか
- 支援先として興味のある業界や企業
- 営業、分析、提言の全てをコンサルが実施することにより生じるメリットとデメリット
A国に関する質問(私が海外進学していたため進学先の国について質問有)
- A国のX業界の課題と施策
- A国のX産業の今後をどのように考えているか
- A国で感じたこと
- 直近のA国と日本の関係について
- なぜA国に進学したのか
- A国で最もホットだと思うビジネス分野とその理由
- A国でビジネスをするメリット
マストではないが、回答を準備しておくと安心な質問
- 10分間を自由に使ってください
- 好きなビジネスパーソンについて
- 休日は何をしているか
- NAFTA動向による影響は
- 最近気になっているニュースとその解決方法
- あなたが日々生きる中でおかしいなと思うこと
- コロナが日本経済に与える影響
- コロナによりA業界はどのような影響を受けたか
- イノベーションをもたらす上での課題
- アフターコロナはどのような世界になると考えるか
逆質問
面接の最後10から15分ほどにはたいてい時間を設け逆質問の機会が与えられます。
ぜひ的確な質問を行い、あなたの印象を強めたいところです。
会社に関する質問
- 事業会社からコンサルティング業界へ転職する人の苦労する点 (社内用語/問題解決の修練度/新規業界知識を身につけるスピード感)
- コンサルのニーズ喚起、営業に職員はどのように関わっているのか、難しさもあると思うがどのように乗り越えているのか
- 企業のデジタルベースのビジネスモデル移行には、大規模な資金が必要であるが、その様な資金がない企業がDX導入を希望している場合、どのように促すか
- コンサルティング未経験者が独り立ちするまでの道筋
- 提案時に他者と競合した場合、何を差別化要因としてクライアントにアピールするか
- 海外勤務はあるか、プロジェクト全体の内、海外で働くようなプロジェクトはどの程度あるか
- 自己成長の質・速度を向上させたく、上司やチームからのFB機会を積極的に得たいと考えているが、どの程度の頻度・タイミングで実施されるか (プロジェクトが終わった段階/人事考課)
- 御社の魅力は〇〇と考えているが、実際に御社クライアントが、他コンサルファームでなく御社に相談する際に実際に期待している(と感じる)ポイントはどこにあるのか
- コンサルでのキャリア発展を見定める上で、アルムナイとの交流も希望しているが、アルムナイネットワークはどういったものがあるか
- プロジェクトで得たノウハウや実績を全社で共有する仕組みは具体的にどのようなものがあるか
- 評価制度について
- プロジェクトを実行する中で、他セクターとはどう連携していくのか
面接官に関すること
- X社に入社して学べたことや伸びた経験
- Xさんにとってこの人とは一緒に仕事をしたいと思う人はどのような特徴を持つ人か (あなただから一緒にしたいという人材へ成長したい)
- 御社ではXのような仕事でお客様に喜んで頂く機会があるかと思うが、その中でも一番やりがいがあると感じたエピソードや案件は何か
- コンサルになって、前職でのどのような経験・能力を活かしたか
- 入社前後で業務内容にGapはあったか、入社前に実現したかった目標が実現できているか
- コンサルタントとして成長するために日々どんな努力をしているか
- 現在参画しているプロジェクトチームに関して、ここをもっと強化したい、というチームの課題はあるか
- 現場の皆さんの1日のスケジュールを教えてほしい
- 入社してXさんのキャリアに大きな影響を及ぼした経験をきかせてほしい
- Xさんのポジションだと、クライアント企業の経営陣やプロジェクトの責任者の方々とやりとりをされるかと思うが、そういった決裁権をお持ちの方とどのようなコミュニケーションを心掛けているか
- グローバルプロジェクトに関わる上で、気を付けていること
- タフさ(ストレス耐性)も重要という話もよく聞くが、どのようにマネージしているか
以上が想定していた質問事項(+逆質問)の内容です。
まとめ:ポイントを押さえ万全の準備で面接に臨めばこわいものなし!
私の場合は業界を変えたので、きちんと「コンサルとは何か」を理解しているかについて深掘りされました。
この点はこちらでご紹介した棚卸の際に要素として書き出しているので、それをどのように分かりやすく言葉にするかがポイントでした。
今回ご紹介した想定質問に対する回答については、今後どこかで紹介できる限りさせて頂きたいと思いますが、特に気になる項目がありましたらこちらからお気軽にご相談下さい。