そんなお悩みにお答えします。
ポイント
キャリコンの勉強では試験で狙われるポイントを確実に押さえ点数を取りに行くことが肝です。学科試験は出題範囲が広いため、ある程度学習を進めないと重要項目の強弱が掴みづらいです。予め重要ポイントを押さえて勉強することで少ない勉強時間でも十分合格点を取りに行くことができます。
電子版のまとめシートダウンロードリンクはこちらです。
本記事の内容
- キャリコン学科合格のための具体的な学習内容
- キャリコン学科合格のためのスケジュール
- キャリコン学科合格に必要なマインド
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- 第20回キャリアコンサルタント試験で学科78点→合格
- 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験なし
- よって、厚生労働大臣認定養成講習を150時間受講
- キャリアコンサルタント有資格者の知り合い0(信じるは自分のみ!)
この記事は筆者の体験談をもとに、キャリコンを目指す同志から得た情報も参考に執筆しております。
学科試験翌日にまとめた学習記録をベースに執筆していますので、情報の精度は高い認識です。
キャリコン合格に向けたコツに関する記事についてもぜひ覗いてみてください。
養成講座にまだ通っていない方は、次のキャリコン資格学校がお勧めです
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
さらに効率的にキャリアコンサルタント取得を目指す方はこちらを利用しても良いかもしれません。
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結論:学習内容と投資時間
まずは結論から。
私がキャリアコンサルタント学科に費やした時間は養成講習を除いて100時間程度です。
これを多いと感じるかはそれぞれですが、移動や待ち時間などの隙間時間もみっちり入れて100時間ですから実質机に座っていたのは80時間くらいでしょうか。
100時間の内訳は次のとおりです。
学科対策の内容と投資時間
- 理論家の暗記(10時間)
- 過去問全19回分(45時間)
- 養成講座の一問一答(35時間)
- 多田塾の一問一答(10時間)
第20回試験は7/3であったのでこれらを4月から6月の3ヶ月で取り組みました。
合格に向けては、とにかく問題を解くことが重要です。
机に向かって問題を解く時間がない人は、以下講座でスマホから隙間時間で問題を解くことも有効です。
国家資格キャリアコンサルタント試験対策講座(演習問題120)
1つ1つ筆者なりのコツがあるので、そちらは次回のブログでご紹介したいと思いますが、ポイントは情報の集中と集約です。
情報の集中という観点では、理解しなければならない内容を明確にしてそれ以外の情報は理解しな行くて良いと割り切ることです。
たとえば、養成講座でも度々紹介される木村周先生が書かれた書籍、通称”木村本”は読む必要はないと考えています。
養成講座を受けていた一部の仲間やネットでは学科試験合格に向けて木村本を読むことの重要性が語られていることもありますが、勇気を持ってお伝えするとマスト要件ではないです。
限られた時間の中で合格点である70点を超えるためには、こういった「できれば〇〇した方が良い」という不確かな情報を積極的に取り組み事項から排除していく判断が求められます。
また、情報の集約という観点では、自分が間違えるところや記憶できていないところをできるだけ分散させずに1つの媒体に記録することが必要だと考えています。
具体的には、理論家について記憶すべき内容で自分が記憶できていないところを1枚の紙に隙間時間に記憶することや、過去問から間違えた問題のみを抽出してまとめ繰り返し解答するなどが挙げられます。
養成講座のテキストでは情報が散らばっていたり、試験に問われるポイント以外の情報が記載されていたり、はたまた過去試験で問われた内容が記載されていなかったりするので、インプットとアウトプットを高速に回す上で情報を集約することは特に学習の後半で効いてきます。
国家資格キャリアコンサルタントの学科試験とは
国家資格キャリアコンサルタントの学科試験についてお話ししましょう。
まずはじめに、国家資格キャリアコンサルタントの学科試験は、キャリアコンサルタントに必要な知識・技能を問う試験です。
この試験に合格することで、キャリアコンサルタントとしての資格を取得することができます。
この試験は、筆記試験と面接試験からなります。筆記試験は、複数の選択肢から正しいものを選ぶ選択式問題と、自分の意見を述べる記述式問題が出題されます。
面接試験は、実務経験や知識・技能を評価するための面接です。
学科試験で問われる内容
では、国家資格キャリアコンサルタントの学科試験でどのようなことが問われるのでしょうか?
試験範囲は、キャリア形成論、キャリアコンサルティング論、キャリアカウンセリング論、キャリア教育論、専門職能論、法律の6つの領域から構成されます。
キャリアコンサルタントは、クライアントの職業・キャリアに関する問題を解決するために、多岐にわたる知識・技能が必要とされます。
そのため、試験範囲も幅広く設定されているのです。
以下のような知識も試験までに頭に入れておきましょう。
【キャリアコンサルティング全般】
- キャリアコンサルティングの基本理論や手法の理解
- 職業・業種・企業の情報収集方法や情報分析能力の向上
- キャリアカウンセリングのスキル・技術の習得
- キャリアコンサルタントとしての倫理観やマナー
【労働市場情報】
- 労働市場の動向やニーズの理解
- 企業・業界別の採用活動や人材管理の知識
- 採用プロセスや面接対策の理解
- 労働法・労働契約法
- 労働問題解決法の基礎知識
【就職・転職支援】
- 自己分析の手法やキャリアプランの立て方
- 履歴書や職務経歴書の作成方法
- 面接のアドバイスや模擬面接の練習
- 就職・転職に必要なビジネスマナーの習得
【キャリア教育・キャリアカウンセリング】
- キャリア教育の理論や実践方法の習得
- キャリアカウンセリングに必要な質問やアプローチの方法
- キャリアアドバイザーとしてのコミュニケーションスキルの向上
- キャリア教育・キャリアカウンセリングの実践に必要なツールや手法の理解
学科試験合格に必要な学習方法
では、この学科試験に合格するためにはどのような学習法が必要なのでしょうか?
国家資格キャリアコンサルタントの学科試験に合格するためには、幅広い知識とスキルを身につけることが必要です。
学習法については、以下のようなポイントがあります。
まずは、学習計画を立てることが重要です。
試験までの期間や、自分のスケジュールに合わせて、週ごとに何を学習するか、どのくらいの時間を割くかを決めましょう。
また、学習の進捗状況を把握するために、週報や日報を作成するとよいでしょう。
次に、適切な教材を選ぶことが重要です。
試験範囲に沿ったテキストや参考書、問題集を選びましょう。
また、講座やオンライン授業を受講することも有効です。
自分に合った教材を選ぶことで、効率的な学習ができます。
過去問題や模擬試験を活用することも重要です。
過去問題を解いたり、模擬試験を受けたりすることで、試験形式や出題傾向を理解することができます。
また、間違えた問題については、解説をしっかりと読み、自分が理解できるように復習しましょう。
最後に、定期的な復習をすることが重要です。
学んだ内容を定期的に復習することで、忘れてしまうことを防ぐことができます。
また、自分でまとめたノートやメモを活用することも有効です。
試験範囲ごとの学習ポイント
国家資格キャリアコンサルタントの学科試験は、多岐にわたる知識を問われます。
そのため、効率的に学習するためには、試験範囲ごとに学習ポイントを把握することが大切です。
以下では、試験範囲ごとの学習ポイントについて解説していきます。
キャリアコンサルティングの基礎知識
キャリアコンサルティングの基礎知識としては、キャリア開発の理論やキャリアカウンセリングの手法、職業紹介法や労働市場の動向、企業内でのキャリア開発の取り組みなどが含まれます。
学習ポイントとしては、これらの知識を統合的に理解することが必要です。
また、実際のキャリアカウンセリングや就職支援の現場でのケーススタディを通じて、理論と実践をつなげる力を養うことが重要です。
キャリアコンサルティング技術
キャリアコンサルティング技術としては、職業適性検査や面接指導、自己分析や職務分析の手法、キャリアプランニングのプロセスなどが含まれます。
学習ポイントとしては、それぞれの技術を正確に理解し、効果的な活用方法を習得することが大切です。
また、実践的な演習や模擬面接を通じて、実際の現場に即した対応力を養うことが重要です。
法律・制度
法律・制度としては、職業紹介法や労働基準法、雇用保険法や労働者派遣法、職業能力開発促進法などが含まれます。
学習ポイントとしては、これらの法律・制度の条文を正確に覚え、適切な判断力を身につけることが必要です。
また、ケーススタディを通じて、法律・制度の適用や解釈の実践力を養うことが重要です。
学科試験対策において意識したこと
限られた時間の中で学科試験の合格ラインである7割をどう超えるかを考えました。
毎回12問ほどは難問が出題されると聞いていたので、それ以外のところで点数をなるべく落とさず、難問が来ても過去問に慣れておくことで選択する際の感を磨けるように意識しました。
具体的に意識したこと
- 木村本は読まない
- 理論家はまず初めに潰す
- 模試、過去問は全部解く
- 次回の試験で出そう、と言われたところはテキストにマークしておく
- 過去何回出たという情報もテキストにメモしておく
- 毎日やる、必ず忘れるので
- 長期記憶と短期記憶で記憶すべきところを判断する、短期は統
計データや発達課題の細かいところ - やる範囲をいかに的確に絞るか
- 青ペンと黄色ペンの2色のみ
学習計画の立て方とそのためのExcelシートはこちらをご参照ください。
理論家
理論家は毎回必ず出ますし厄介な暗記物なので、はじめに優先度高く取り組みます。
私の場合はA4用紙2枚(表裏)に理論化の要点をまとめ、過去問で問われたポイントや間違えた内容を網羅的に記載しました。(画像後出)
そしてこのA4用紙全体を記憶し、引き出したい情報があればiPadを拡大・縮小するようにイメージを頭に刷り込みました。
また、暗記物は長期記憶と短期記憶を意識することをお勧めします。
短期記憶は戦略的に試験直前に頭に入れ込むことだけわかっていれば、その情報を意見直前まで手放すことができ、精神的な余裕が生まれます。
模試・過去問
模試・過去問は入手できる資料を全て解きました。
特に過去問はそのまま出題される設問もあるので見逃す訳にはいきません。
さらに、過去問をやる際、解説者が過去何回出たという情報を開示した場合、その回数をメモしておきます。
このようにすることで、(後になって気づいたのですが)前々日、前日の短期記憶に打ち込む濃淡をつけることができ非常に有効でした。
学習範囲の限定
学習範囲をいかに狭めるかについては上述していますが、やはりいろんな人がいろんなことをやるように言ってきます。
しかし目標は満点を取ることではなく、いかに7割強を安定して取れるか(=合格)ですのでそちらにフォーカスします。
筆記用具
最後、使用する筆記具は青ペンと黄色蛍光ペンの2色のみでした。
カラフルにしてもどこが重要なのか見づらいですし、何より持ち替えたりするのに手間がかかる。
短い時間で成果を出す必要がるので、最低限の労力で学習を進めたいとの狙いです。
学習スケジュール
4月から6月までの3ヶ月間です。
家庭の事情で4月後半は学習に時間を割けていませんので実質3.5ヶ月で100時間です。
1ヶ月で約30時間、1日あたり約1時間といったところでしょうか。
勉強開始から2週間
まず、過去問を解かないとどの情報が問われるのかといった勘所が掴めないので、過去問を解きます。
ここで重要なのが横解きです。
横解きとはあるテーマに沿って過去問を横串で解くことです。
たとえば、理論家サビカスについて過去問われた設問を第19回から第1回分まで全て解きます。
こうすることにより、サビカスについて問われる項目やその深さを把握することができます。
これを最初の1週間、もしくは2週間ほどかけて全ての理論化について実施しました。
私は横解きの情報を養成講座のテキストから入手しましたが、以下サイトでも横解きに関する情報を入手することができます。
この際に理論化に関する情報で抑えなければならないポイントを1つの媒体に集約します。
以下のように、自分が分かれば良いのできれいでなくても良いです。
きれいに整理することではなく、最終的な目的は必要な情報を頭に入れ込むことです。
詳しい作成・活用方法はこちらをご参考になさってください。
学習開始3週間-6週間
ポイントを効率的に抑えるべく一問一答をこなします。
一問一答の初期段階で重要なのは、正答率を上げることではなく、自分ができていないことを炙り出すことです。
そして炙り出した弱点について関連資料を見て頭に入れます。
この段階でいかに弱みを可視化し知識を定着させるかで、今後の学習効率が大きく変わります。
一問一答についてこのフェーズでは5周ほどしました。(試験までに最終的には9周しました)
学習開始7週間-11週間
これまでの学習で試験で問われるポイントの濃淡が見えているはずので自身の弱みは引き続き一問一答などで潰しつつ、過去問にも取り掛かります。
最初は直近10回分だけ解こうと思いましたが、毎回最大4、5問は過去問からそのまま出るという情報を聞いてから全ての過去問を解くことに決めました。
ただし、統計や特定の年度に関わる設問は全て飛ばします。
各回の点数は気にせず、設問の選択肢1つ1つをどういった根拠で削除したのかを記載し、迷った問題はたとえ正解していても間違った問題として扱います。
過去問は全て印刷してから解答し、明確な根拠無くして回答できなかった設問のみ切り取り集約します。
これを何周も行い、明確な根拠を持って正解できるようになったら集約したファイルから設問を抜きます。
最終的に5周ほどしました。
最後まで残っている設問は自身が苦手とする分野なので試験直前まで見返します。
学習開始12週間(試験1週間前)
これまでの一問一答や過去問、模試等で解けなかった問題を中心に繰り返し復習します。
また統計や調査データをそろそろ短期記憶に詰め込み始め、さらにその中でも自身の習熟度から試験当日に見返す場所を決めております。
私の場合は、職業能力開発基本計画と能力開発基本調査、学校教育定義がそれに当たりました。
試験直前まで時間は使えるのでフラッシュで頭に詰め込みたい情報を選別し、本番に備えます。
極めて重要な、前日・前々日の過ごし方については次回以降でご紹介したいと思います。
受験当日の対策
国家資格キャリアコンサルタントの学科試験に合格するためには、受験当日に万全の体制で臨むことが重要です。
受験当日には緊張や不安があるかもしれませんが、以下のポイントを抑えて臨むことで、より落ち着いて試験を受けることができます。
睡眠と食事に注意する
受験当日には、事前に十分な睡眠をとって、身体の疲れを取ることが大切です。
また、朝食は軽めに食べるようにしましょう。
食べ過ぎると消化に時間がかかり、試験中に体調を崩す可能性があります。
余裕を持って出発する
試験会場までの交通手段や所要時間を事前に確認し、余裕を持って出発しましょう。
試験当日は交通事情が悪化することがあるため、万が一の場合に備え、余裕をもったスケジュールを組むことが大切です。
必要なものを準備する
試験当日には必要なものを事前に準備しましょう。受験票、身分証明書、筆記用具、時計など、試験に必要なものを揃えておくことが大切です。
また、試験会場に入る際には、荷物検査が行われることがあるため、余計なものは持っていかないようにしましょう。
試験開始前にリラックスする
試験開始前には、リラックスする時間を作ることが大切です。
深呼吸をしたり、ストレッチをしたり、自分に合った方法でリラックスしましょう。
また、周りの受験生に振り回されないように、自分のペースで試験を進めることが大切です。
余裕を持った時間配分を心がける
学科試験では、試験時間内に全問に回答することが求められます。
そのため、受験当日は時間配分にも気を配る必要があります。
各問題にどれだけ時間を割くべきかをあらかじめ計画し、余裕を持って回答できるように心がけましょう。
また、時間が余った場合でも、必ずしも早めに提出する必要はありません。
再度、回答内容を確認するなど、自分自身の信頼性を高めるために余裕をもって時間を使いましょう。
模擬試験で対策を立てる
学科試験対策には、模擬試験が有効です。
模擬試験は、試験当日の状況に近い環境で受験することができ、自分の不足している点や苦手な問題に気づくことができます。
模擬試験の結果を分析し、不足している部分や苦手な分野を洗い出し、再度、学習内容を見直して対策を立てましょう。
受験当日はリラックスして臨む
最後に、受験当日はリラックスして臨むことが大切です。
緊張しすぎると、冷静さを失いミスをしてしまうことがあります。
受験前には十分に睡眠をとり、朝食をしっかりと摂りましょう。
また、試験会場に余裕を持って到着し、リラックスした状態で試験に臨むようにしましょう。
以上が、国家資格キャリアコンサルタント学科試験に対する対策のポイントになります。
受験生それぞれに合った学習法や対策を立て、合格への道を歩みましょう。
まとめ:時間がなくても大丈夫、あなたなら合格できる!
この記事を見ているあなたは、キャリア支援を行いたい、そういった意思ある人だと思います。
私もそのうちの一人です。
資格取得はある種のゴールでもありますが、同時にキャリコンとしてのスタート地点でもあります。
スタート地点に立つことができれば、人のため、社会のために活躍できる人材が、試験に落ちてしまいその機会を失うことは非常に残念です。
そんな人を一人でも減らしたいとの思いから、私の経験を赤裸々にご紹介させていただきました。
学科満点ではないので完璧な勉強法ではないかもしれませんが、少ない労力で効率的に合格を目指したい方に是非ご参考いただけますと幸いです。
キャリコン資格取得に関してご相談やご質問等ありましたらお気軽にメッセージいただけますと幸いです。
最後に、受験生の皆さんへのエールを送りたいと思います。
国家資格キャリアコンサルタントの学科試験は難しいものですが、あなた方にはそれをクリアする力が備わっています。
自分自身に向き合い、一歩ずつ前進していってください。
合格への道は決して簡単ではありませんが、その先には必ずや夢が待っています。
最後まであきらめずに、がんばってください!
お待たせしました。電子版のまとめシートご利用リンクはこちらです。
合格目指して頑張りましょう!
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