そんなお悩みにお応えします。
実際、筆者も学習する中でカウンセリング理論の内容と人物名がなかなか紐づかずに苦労していました。
そんな中、記憶定着には覚えるためのきっかけが必要ですので、提唱者の周辺情報を知りたいと思っていました。
しかし、ネット上には知りたい情報がばらばらに散らばっているケースが多かったのです。
そこで、ここを見れば試験内容はカバーしているし、提唱者の人となりもわかって覚えやすいといったページがあればよいと思ったので自身で作成してみました。
少しでも皆様の参考になれば幸いです。
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本記事の内容
- エリスの経歴
- エリス関連の頻出問題
- エリスが唱えたカウンセリング理論
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- キャリアコンサルタント合格に向け勉強中(カウンセリング理論が覚えられずに苦悩するもなんとか予備校のテストでは正答率97%)
- SNSを通じてES・履歴書・職歴書・志望動機書に関するキャリアサポートを実施
- ドイツ勤務、外資系メーカーへの転職を経て、現在は外資系コンサルティングファームでビジネスコンサルタント職に従事
本記事は、筆者の学習経験に加えこちらの書籍を参考に執筆しています。
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
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エリスの経歴
(Source: 綜合的な教育支援のひろば)
本名:アルバート・エリス(Albert Ellis)
生涯:1913-2007
出身地:アメリカ
職業:臨床心理学者
出身大学:コロンビア大学
意外な事実:今では有名な「論理療法」という手法の名称を何度か変更した
キャリアコンサルティングの勉強をしていると多くの学者が出てくるけど、ほとんど人がとても優秀であることに気づきます。
エリスも例外ではなく、コロンビア大学を卒業しています。
精神的な治療には時間をかける必要な無いと主張し、当時のフロイトらが用いた療法に真っ向から挑戦したようです。
論理療法の中身には論駁(ろんばく)という言葉も出で来ることから、ちょっとSっ気のある性格だったに違いありません(筆者憶測)。
本人はアドラーの影響を受けたことから北米アドラー心理学会の会員でもあったそうです。
エリス関連の頻出問題
Q1:
エリスによって提唱された「論理療法」に基づくカウンセリングでは、非合理な信念(イレイショナルビリーㇷ)の変容が目指されている。
Q2:
エリスが創始した論理療法では「今、ここ」での気づきに焦点を当てて、その中になる心と体の内部の統合がなされていないものと考える。
Q3:
エリスにより提唱された論理療法では、その離村は、A-B-C理論とも呼ばれる。
Q4:
エリスの論理療法では、モノの受け止め方には事実や正しい理論に基づく合理的な信念と、そうでない非合理的信念とがあるとしたが、新年を変えるためには、先ず行動を変えることが重要であるとした。
Q5:
エリスが創始した論理療法では、人の感情はそれに先行する出来事によって直接引き起こされるのではなく、その出来事をどう受け止めるかという信念によって生じるものと考える。
Q6:
論理療法に於いては非論理的信念を論理的な信念に置き換えることが目標とされる。
Q7:
論理療法においては、非論理的信念を論理的な信念に置き換える際に、反論や説得は相談者の抵抗を招くため避けなければならない。
Q8:
エリスにより提唱された論理療法では、治療においては論駁法が用いられる。
Q1:○、Q2:× 説明文はゲシュタルト療法の説明の際に述べられる内容、Q3:〇、Q4:× 前半部分は正しいが、後半の「まず行動を~」が誤り、Q5:〇、Q6:〇、Q7:× 置き換えの際には反論・説得が用いられる、Q8:〇
エリスが提唱した理論
エリス関連:キャリコン試験に向け絶対に覚えること3つ
- 論理療法
- ABC(ABCDE)モデル
- イラショナルビリーフ/ラショナルビリーフ
エリスが提唱した論理療法は認知的アプローチの一部です。
論理療法(REBT)
エリスによって提唱され、のちにベックの認知療法に大きな影響を与えたとされています。
エリスは、悩みや問題には非合理な人生観や固定観念が作用していることが往々にしてあるとし、重要なのはそれをどうやって受け止めるかであると説きました。
この療法は、RT(Rational Therapy)→RET(Rational Emotive Therapy)→REBT(Rational Emotive Behavior Therapy)と名称を変えています。
ABC(ABCDE)モデル
一言で言うと、ロジカルに事実から述べられることを用い、信念に反論しそれを粉砕することで良い効果を生み出すモデルです。
これはある種、捉え方によってはクライアントを論破することになりますので、論破王と紐づけて私は勝手に「ひろゆきモデル」と呼んでいます。
ABCモデル
ABCモデルはREBTの基礎理論です。
エリスは、実は出来事と結果の間にある信念こそが結果に直接的影響を与えているのだと説きました。
これは、間に信念が入ることでSR理論とは異なり、そういった意味ではこれまでの理論を覆したとも言えます。
上記の例で言うと、失恋の結果心に大きなダメージを負っているように見えているが、実は失恋をどのようにとらえ考えるかといった信念が原因であるということです。
S-R理論は、刺激stimulusに結び付いて反応responseが起こると考える理論で、人間や動物の行動に関する条件づけconditioningの基礎理論となっています。
ABCDEモデル
次に、ABCDEモデルです。
これは、ABCモデルを発展させたものであり、カウンセラーの信念に対して、カウンセラーが真実に基づく証拠によって論理的に論駁し粉砕することで、クライアントの信念がいかに不合理であるかを理解させます。
エリスは、その結果として、新たに効果的な考え方ができるようになるとしました。
上記の例では、失恋を次の良い男を見つけるためのステップと捉え、前向き(?)な姿勢を示しています。
REBTはクライアントが問題に直面した際に、自ら信念を発見し、自ら論駁することで問題を解決できるようになることを目的としています。
みんながひろゆきさんのように強いハートを持つことができれば、問題は良い方向に行くのかもしれませんね。
イラショナルビリーフ/ラショナルビリーフ
エリスは人間の信念には非合理なもの(イラショナルビリーフ)と合理的なもの(ラショナルビリーフ)の2種類があるとしました。
その上で、イラショナルビリーフを4つに分類しました。
イラショナルビリーフの4分類
- ねばならぬビリーフ
- 悲観的ビリーフ
- 非難、卑下的ビリーフ
- 欲求不満低耐性ビリーフ
...負のオーラがすごいですね。
欲求不満低耐性ビリーフが特にわかりづらいので補足させていただくと、我慢できない、耐えられないといった表現をとる信念です。
一人でいるなんて我慢できない。
Aさんと同じ職場は耐えられない、などです。
まとめ:エリスは論破王ひろゆきである
エリス関係で、まず最低限マストで覚えていかなければならないのは次の3つです。
マストで覚える3つのこと
- 論理療法
- ABC(ABCDE)モデル
- イラショナルビリーフ/ラショナルビリーフ
細かいことを全て押さえるのは難しいので、テストで合格できるレベル(正答率7割)を達成するよう意識することが必要です。
そのためには覚える事の重要度を見極める必要がありますが、過去問や練習問題を解きながら自分なりに濃淡をつけて学習を進められると良いと思います。
それでは、合格目指して皆さんで頑張りましょう!
今回参考にした書籍