このようなお悩みにお答えします。
本記事の内容
- コンサルタントとしてのやりがい
- 入社前後のGap
- コンサルティングファームで活躍している人の特徴
- 他業界からコンサルを目指す上で行ったこと
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- 海外MBA進学・2度の転職経験をもとに自身が所属する香港の団体でキャリア相談を実施
- SNSを通じてES・履歴書・職歴書・志望動機書に関するキャリアサポートを実施
- ドイツ勤務、外資系メーカーへの転職を経て、現在は外資系コンサルティングファームでビジネスコンサルタント職に従事
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
コンサルティングファームで働くことの魅力
私が実際に働いて感じる魅力は次の通りです。
魅力4つ
- 深い業界知識を身につけることができる
- 視座を高めることができる
- 多様性が当たり前となる
- 最速での自己成長が促される
深い業界知識を身につけることができる
コンサル業務は基本的にプロジェクトベースで動いています。
プロジェクトによりクライアントも変わり、当然業界も変わります。
新しいプロジェクトに参画すると、まるで転職したかのように全く異なる業界に携わることも多々あり、その度に深い業界知識を身につけることができます。
我々が普段対峙するのはクライアントのマネージャー以上や役員、時には社長にまで及びます。
そんな業界のプロと対等に会話するためには当然業界知識も求められます。
業界の勉強は一朝一夕に行く湧けれはないのですが、内部資料や内部の関係者にヒヤリングをかけ着実に業界知識を身につけていくのです。
このプロセスは大変苦労しますが、後になって振り返ってみるとその業界で長年やってきた人とも共通言語で会話できるようになります。
これは、自身が歩んできたこれまでの事業会社では成し得ない経験であり、コンサルティングをやっていて良いなと思うポイントの一つであります。
視座を高めることができる
突然ですが、皆さんは会社の組織がどうあるべきだとか、今後10年後の会社戦略はどのようにすべきか、そのための組織・体制・技術基盤はどうあるべきか等について考えたことがありますでしょうか。
私が事業会社にいたころにはこれらの点を考えることができていませんでした。
全く考えていなかったわけではないですが、考える「深さ」が今と全く異なっていたのです。
印象的なエピソードがあります。
ある日、社内の上司にあるべき体制に関する提案資料のレビューをお願いすると、打ち手の実行者は誰かと問われました。
私は、クライアントのマネージャーであると答えました。
すると上司は、主語はできれば社長、最低でも役員であるべきと私にアドバイスしました。
案件にもよりますが、多くのケースで自分がこのクライアントの社長だったら、役員だったら、と考えることが求められます。
常にリーダーの視点で物事を観察したり、考えたりする癖がつくため、自分がチームをマネージする際や、いつの日か独立する際にこのような思考方法は役に立ちます。
当然、マインドだけでは良い打ち手は検討できないのでその度に上司や内部知識者にアドバイスをいただき自身の視座をあげることに尽力しています。
こういった方たちが社内に多いことは、大変ありがたい環境です。
多様性が当たり前となる
これはコンサルに限らない話ですが、私の体験としてご紹介いたします。
外資系コンサルティングファームの場合、海外人材が多く海外とも強靭なネットワークを構築していることが多いです。
日本支社にも多くの外国籍の方が在籍しています。
また、日本法人の主なクライアントは日系企業ですが、ちょっとした際に社内のグローバルチームと連携する機会も非常に多く、日本にいながらも海外で働いているのとそこまで変わらない感覚を味わうことができます。
外国文化の影響もあり、職位に関わらず自身の意見をはっきり言う、求められる文化が根付いており、意志ある若手にとっては非常にやりやすい環境と言えます。
最速での自己成長が促される
クライアントもさることながら、社内の上層部との接触機会が多いことが嬉しいポイントです。
特に新規性が高いプロジェクトに参画すると、役員クラス数名の会議をリードする機会にも恵まれます。
当然プレッシャーで胃が痛くなることはあるのですが、これらの修羅場を乗り越えることで、上層部が何をどのような切り口で見て、考えているのかに触れることができます。
一方で、このような環境下では、自身の実力との乖離を明確に意識せざるを得ません。
フィードバック文化も根付いていることが多いので、何か疑問や不安があった際はアポを取って役員クラスから直接アドバイスを受ける事もできます。
打ちのめされて立ち直り、改善してまた打ちのめされる。
経験している過程自体は時に辛いですが、これは最速で自信を成長させるために必要な環境だと私は思っています。
入社前後のGap
入社前にいくら情報を集めていても、多かれ少なかれGapは生じます。
折角ですので、今回は他のサイトでは掲載されていない、筆者が感じたリアルなGapをお伝えできたらと思います。
良いGap
働きやすさ
まず初めに驚いた点は、かつてのコンサルのイメージとは全く異なる働きやすさです。
コロナ禍で在宅勤務が増えたこともその要因だと思いますが、ライフワークバランスをある程度確保できる仕組みになっています。
当然プロジェクトの状況で負荷がピークに達することもありますが、常に猛烈に忙しいといったわけではありません。
前職の事業会社に比べて少し負荷は高いですが、それでも日を跨いで業務にあたり朝早くから出社といったサイクルではありません。
私の会社では、定時時間内でいかに価値を最大化するかという点を問われます。
当然残業もしますが、残業しなければならない業務なのか、なぜ定時時間内で完了することができないのかについて考えることが求められます。
入社当社、クライアントとの会議で深夜残業を申請したとき、その会議であなたの価値は何か。
何かを得たのか。
どんなアウトプットをその場で出したのか。
と問われ、残業することの概念を正したことがあります。
残業した以上申請し賃金も頂くのですが、それ相応の価値を出したのか、という点もシビアに見られます。
当然と言えば当然ですね。
福利厚生
そもそも単価が高いことに加え、外資系ということもあり福利厚生にはあまり期待していませんでしたが、思った以上に充実した福利厚生があります。
何かが安くなったり、ポイントがもらえたり。
企業の風土
企業に大きく依存しますが、想像以上にホワイトな社風でした。
プロジェクトによってはブラックなところもあるようですが、基本的に上司は気にかけてくれますし、自身の歩みたいキャリアプランもきちんと説明し同意を得ることができれば、なるべく希望に沿ったプロジェクトに参画することもできます。
また、社内の研修制度もきちんと構築されており分析等のビジネススキル、デューデリなどの実践スキル、パワポ等のコンサルいろは、ITスキル等、多くのことを学ぶことができます。
多くのケース無料であり、業務時間をマネージすることで、積極的にこれらのコースを受講することが許されています。
悪いGap
賞与
給料に不満があるわけではないのですが、賞与額が前職程跳ねないことに驚きました。
私が、前職ではボーナスをがっつりもらう給与体系だったので、尚更そのように感じるのだと思います。
出来が良い人ばかりではない
これはあまり大きな声では言えないのですが、仕事ができる人ばかりではないことが挙げられます。
多くの方々は頭が切れるタイプですが、中には仕事の進め方で「おや?」と思うような方もいます。
これもある種の多様性ということでしょうか。
コンサルティングファームで活躍している人の特徴
私の所属するファームで普段からお世話になっている方は、言わずもがなですがどなたも活躍されています。
そんな方たちの特徴を私なりに整理したいと思います。
コンサルとして活躍している人の特徴
- 人格者である
- 世の中に良いインパクトを与えたいと本気で思って行動している
- 1分野以上に特化した専門性
- 極めてロジカル
- 関わる人に配慮ができチームを導くことができる
人格者である
特にプリンシパルクラスになると多くの方が人格者です。
複数プロジェクトを運営しクライアントの経営陣に示唆出しを行う、なんともタフな状況下にいるにもかかわらず、余裕があるのです。
正確には余裕があるように見えるのです。
どんなに忙しくても、私が音を上げ助けを求めると時間を取ってくれます。
(正確には音を上げる前ですね。音を上げてからだと、打ち手が後手に回るため、自身のマネジ力を詰問される可能性が高いです。。)
この人についていきたい、この人が言うことだから信じられる、どこかそんな感じがします。
私は今の会社に入社して一番の財産が、こういった人格者と関わり彼らの思考法を日々吸収できていることだと思っています。
世の中に良いインパクトを与えたいと本気で思って行動している
クライアントに対してはもちろん、より大きな社会や世の中という対象に対して前向きな影響を与えたいと本気で考えています。
本気で考えているだけではなく、本気で行動もしています。
自身やチームに必要なスキル・ケイパビリティを見極め、習得に向けて熱量をもって取り組む姿勢が強いと思います。
そしてそれは必ずしもハードスキルだけではありません。
例えば以前SF作家を招いてSF思考を学ぶセミナーがあった際に、あるプリンシパルがSFについて熱く質問しており、その後のワークショップでもかなり積極的に取り組んでいたエピソードがあります。
妄想力について鍛えるセミナーだったのですが、そういったソフトスキルに対してもアンテナ高く情報を収集しに行くような行動が非常に印象的でした。
会社を卒業した人の中に企業をした人も何人かおり、その多くが「XXのような社会課題を解決したい」と最後の卒業メールで熱く語られるのを何度も目にしてきました。
こういった方は、会社でも評価され人望が厚い傾向にあると感じています。
1分野以上に特化した専門性
スペシャリストとして活躍している人。
それはITスキルやビジネススキルという点でもそうですし、あるクライアントに関してはそのクライアントよりも詳しく知っている、なんていう方もいます。
印相的だったのがある分野で第一人者と言われる方が、社内で勉強会を開いていた際に教科書のほとんどが彼の著書であったことです。
その勉強会は無料で有志によって運営されていたので決して物販目的ではないのですが、社内ではもちろん、世の中的にもその道の第一人者と呼ばれる方が何人もいます。
こういった尖ったスキルをお持ちの方は、多くのプロジェクトから重宝され、優秀な希少人材として活躍しています。
極めてロジカル
深掘りの深掘りの......深掘りと、何回深掘りしたのか、と思うほど、資料を見せた際に真髄まで真意を捉え発言をする人がいます。
論理的思考は訓練で向上すると言われていますが、本当に活躍している人は、本質をとらえる能力が極めて高いと思います。
そしてそのロジカル具合は時にドライでクライアントの耳が痛い話もします。
ただしその裏では、根拠となるファクト(真実)を的確に入手し正確に分析しています。
このようにすることで、クライアントの信頼を勝ち得ているのです。
関わる人に配慮ができチームを導くことができる
敏腕コンサルタントと雖も一人で課題解決を行うことは不可能であることが多いです。
車内はもちろん、ベンダーや行政などと協業して解決策をテイサンする機会も多分にあるため、こういったステークホルダーを巻き込むための、ネットワーキング力やリーダーシップが求められます。
未経験からコンサルディングファームに転職するために筆者が実施したこと
通常の面接(ビヘイビアー面接)に加えて、コンサルならではの選考や業界を変える際に考えておかなければならないことがあります。
ビヘイビアー面接の準備についてはこちらの記事でまとめています。
こちらではそれらの内、特に筆者が力を入れて準備した、また内定獲得に繋がったと考えるアクションについてご紹介いたします。
コンサル特化型転職エージェントにコンタクトし業界動向を把握する
私はコンサルに興味を持ちはじめてからすぐに転職エージェントにコンタクトしました。
実際に入社する2年ほど前から情報収集を始めました。
最初はコンサル特化でなくとも案件を紹介しているエージェント含めて、16社とインタビューをしました。
最新のコンサル業界動向や、カオスマップ、業界ホットトピックス、採用状況などの情報を異なる情報源から入手します。
また、この際に信頼できるエージェントさんを選定することもできます。
私の場合、業界に詳しくないエージェントさんや、ケース面接やコンサル向けの書類作成に強みを持っていないエージェントさんはお断りをさせていただきました。
信頼できるエージェントさんとは複数回会話を行い、職歴書などからどのスキルがどのような場面で活かせそうか等、実際の面接や提出書類で問われる内容について準備を進めていきます。
業界関係者に実態についてヒヤリングをかける
今考えると、これが最も重要であったと思います。
知り合いでコンサルの方がいればその方に迷わず連絡をして30分で今の業務についてヒヤリングをすると良いです。
ネットに落ちていないリアルな情報を入手できますし、コンサルの泥臭ささを垣間見る事にもつながるので入社後のGapを軽減することにもつながります。
もし身近にコンサルの方がいない場合は、転職エージェントさんにコンタクトし、コンサルティングファームが行うセミナーに参加させてもらいましょう。
コンサルティングファームは採用を目的としたセミナーを定期的に実施していることがあります。
一般に申し込みできるものもあれば、転職エージェントさん経由で申し込むものもあります。
セミナーに参加すると、場合によってはコンサルタントとの座談会が設けれれていますので、その際に気になることを質問してみると良いです。
質問してみると、みなさん案外答えてくれるものです。
ケース面接の練習を行う
ケース面接の練習は実施しておくことをおススメします。
たとえケース面接がないと言わているファームでも、本を読んでおくことを強くお勧めします。
私の知り合いでは、ケース面接やフェルミ推定が出ないとされていたファームの最終面接で、面接官の趣味嗜好から無邪気に「誕生日のパラドックス」が出題され、ホワイトボードで考えをまとめてプレゼンすることを求められたと言います。
結果的に彼は最終面接を通過しましたが、あとから面接官に回答を聞くと、彼の答えは全く正しくなかったとのことです。
こんなサプライズも可能性としてはありますし、何よりケース面接の考え方はコンサルワークをする上で基礎中の基礎でありますので、ぜひ楽しみながら練習をしてみると良いです。
私は次の書籍でケース面接に慣れていきました。
書籍に目を通したら、転職エージェントさんと実際にケース面接をされることをおススメします。
完璧でなくても丁寧にアドバイスをくれますので、勇気をもって転職エージェントさんにケース面接のモックを依頼してみてください。
ケース面接は慣れです。
腕試しで本命の面接までに経験を積む
企業を複数ピックアップし、第一志望群、第二志望群...とグループ化して応募日程をエージェントと相談します。
業界特有のケース面接の対策も兼ねて、私は腕試し企業への応募も実施していました。
加えて、市況としてコロナ禍により就職窓口が狭まっている状況だったので、比較的多めに合計20社程へ応募しました。
深掘りの傾向やその程度、業界に求められる人材等を深く考え学ぶ非常に良い機会でした。
経験を積むと、ある程度面接官の質問を誘導できるレベルに達します。
敢えて発言に「穴」を作り、そこに突っ込みが来た際に相手を「なるほど」と思わせる仕掛けができるようになります。
面接準備はある程度力が必要ですが、慣れてくればあとは内容を研ぎ澄ますことに徹するのみですので、自信をもって本命企業に臨めるように最善の準備をしましょう。
まとめ:コンサルは最高の自己成長環境。志願者は必要以上に構えず、着実な準備を!
普段書類添削の面談をさせていただく方の中にも、「コンサル」という名前だけで必要以上に身構えてしまったり、まだ自分は未熟だからとコンサル業界へ挑戦すること自体をためらう方が何人かいらっしゃいました。
しかし実際は、情報収集や自己分析、書類の作りこみなど、事前の準備を入念にしておくことで、内定獲得の確立をあげることができます。
意志ある方にとって、コンサルはなんとも働き甲斐のある仕事だと筆者は思っています。
コンサルへの転職で悩まれている方はお気軽にお声かけ下さい。
全力でサポートさせていただきます。